自分の家は、誰のもの?
みなさんは、毎日、朝起きて身支度をして、それぞれ学校に行って、そしてまた、自分の家に帰ってきますよね。
ところで、みなさんが毎日帰るその家、誰のものでしょうか?
自分のものですか?
みなさんのパパやママのものですか?
それとも、全然知らない人のもの?
もしも、ある日、学校から帰ってきたら、知らない人が家の中にいたらどうしますか?
しかも、その人が、みなさんの家を自分のものだと言い出したら?
どうやって、それがウソだと証明できるのでしょうか?
例えば、おもちゃなどの動産であれば、そこに名前を書いておいてわかるようにしたり、自分で大事におもちゃ箱に入れてしっかりしまっておいたり、肌身離さずにポケットに入れておく(*1)ことで、自分のものだと主張し(*2)、他の人にとられてしまうのを防ぐことができますね。
ところが、家の場合は、肌身離さずに持って歩くことはできません。玄関についている表札だって、留守にしている間に取りはずされてしまうかもしれません。
さあ、それでは、どうやってみなさん達のものだと証明すればいいのでしょうか?
実は、日本には、不動産の「登記制度」というものがあって、「法務局」というところで、日本中のありとあらゆる不動産は誰のものかなどの情報を管理しているんです。
ですから、法務局に行けば、簡単に知りたい不動産の登記をみることができて、その不動産に関するいろんな情報(*3)が誰にでもわかるようになっているんです。
不動産の「登記制度」があるおかげで、みんなが安心して自分の不動産を守ることができるんですね。
また、「登記制度」は、不動産の取引を安全に行うためにもとても重要な役割を果たしています。
取引をする不動産が誰のものか(*4)はもちろん、他にどんな権利(*5)がついているかなど、その不動産に関するさまざまな情報が事前にわかれば安心して取引できますね。
*1 占有
*2 対抗要件
*3 謄本(全部事項証明書)
*4 所有権
*5 所有権以外の権利