家はどこでも好きなところに建てられる? その2
前回、そもそも日本にはルールがあって、家を建てられる地域と建てられない地域が決められているという話をしました。
さあ、では、家を建てられる地域なら、好きに家を建てられるのでしょうか。
ここでまた次のルールがあって、家を建てられる地域の中でも、好きに家を建てられない場所があるんです。
ここの場所は、工場だけとか、ここの場所は、住む家だけとか、ここの場所はお店をつくってもいいですよとか、場所ごとにつくっていい建物の種類が決められていて、全部で13種類*1あります。
このルールを「用途地域」といいますが、これは、みんなが暮らしやすい良好な生活環境とつくっていくためなんですね。
だって、自分の家の横に、急に大きな工場が出来て、毎日煙がモクモク出てきたらイヤですよね。
反対に、工場が建っている場所に、誰かの家が出来て、その人にうるさいとか煙をなんとかしろと言われたら、工場の人たちも困ってしまいますよね。
自分の土地だからと言って好き勝手に建物を建てることはできません。
これは、他の人のためでもありますが、自分の生活環境を守るためでもあるんですね。
*1
第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、田園住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域、工業専用地域