後悔しない家選びのために必要なチェック その4
買う家の価格が高いのか、安いのか、近くの家の売買事例とか、似たようなタイプ家の売買事例などを調べて、適正かどうかを確認しますよね。
不動産の値段が適正かどうかを確認するときに、もう一つチェックしてほしいことがあります。
それは、賃貸ニーズです。
つまり、その家を貸したいときに、借りる人が見つかる家か、そして、その場合、いくらで貸せる家か、です。
みなさんは、きっと、貸す気なんてそもそもない自分が住む家を買うのに、なんで?と思うかもしれません。
でも、この賃貸ニーズは、家を買う時にとっても大事な判断材料の一つになります。
たとえば、わかりやすく、売ってる家がが、月額10万で貸すことができる家なら、その家は、年間120万の賃料を生む不動産ということもできます。
そして、年間120万を生む不動産をいくらで買うことになるのか、という判断になります。
もし、家の値段が、2000万だとすると、元をとるのに、16年以上かかる不動産ということになります。
家の値段÷年間の家賃収入(出ていったお金÷毎年入ってくるお金)
2000万÷120万=16.6年
また、年間120万の家賃収入と生むということは、家の値段に対して、年6%の収益率の不動産であるという表現をすることもできます。
年間の家賃収入÷家の値段(毎年入ってくるお金÷出ていったお金)
120万÷2000万×100=6%
なお、ここでは、わかりやすくするため、家を買う時にかかる諸費用や、毎年出ていく費用などは0と仮定します。
同じように、家の値段が2500万円なら、
元をとるのに、2500万÷120万=20.8年、
収益率は、120万÷2500万×100=4.8%
家の値段が3000万なら、
元をとるのに、3000万÷120万=25年
収益率は、120万÷2500万×100=4%
一覧にすると、
家の値段 元ととるのにかかる期間 収益率
2000万 16年程度 6%
2500万 20年程度 4.8%
3000万 25年 4%
といった感じです。
その不動産の立地、建物の築年数、またその時の経済状況によって、元をとるのにかかる期間や収益率に正解というのはありませんが、この数字がいつくであるかというのを把握しておくことで、交渉の材料としたり、判断の材料としたりし、結果、より納得して取引をすることができます。
そして、もう一つ。
そもそも、賃貸ニーズがない家は買ってはダメ、ということ。
人生何が起こるかわかりません。
転勤、転職、家族構成の変化、病気、、、いろんなことが起こります。
買う時には一生住むつもりでも、一度買った家にずっとそのまま住み続けるとは限りません。
むしろ、実際はそうでない方が多いのではないかと思います。
その時、自分の家が貸すことができる不動産であれば、すぐに売ること以外の選択肢ができます。
貸せる家であれば、たとえ住宅ローンが残っていても、賃料収入からローンの支払いをしながら、家を維持することだってできます。
住みかえで元の家が単に必要なくなった場合でも、売るより賃貸して安定した収入を生む不動産に変えることもできます。
もし、売る場合でも、貸せる家であれば、自分の住む家を探している人はもちろん、賃料収入目的で購入する不動産投資家も対象になります。
その不動産を買いたい人が多くいるということはそれだけ、不動産の競争力が高まり、結果、高く売れる可能性がぐっとあがります。
反対に、貸せない不動産は、競争力が下がります。
急いで売らないといけない場面では、買手に足元を見られ、安く買いたたかれて、結果、損をします。
つまり、実際に貸すことはなくても、貸せる家と貸せない家では、将来の価値が大きく変わる可能性があるということなんです。
なので、今、貸すつもりは全くなくても、いざとなったら貸せる家を買うことは、家を買う時に失敗しないための大事な要素です。
というか、必須です。
不動産は、人生の大きな買い物です。
備えておくに越したことはありません。
貸せない家は、「負」不動産になる、かもと覚えておいてください。